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2018年11月21日 (水)

夢の現象学(152):『春の夢』(ポーの一族新作)の世界にハルヒシリーズのキャラとして登場したの巻

■2018年11月20日明け方。夢を見た。最後の場面では高知からの列車に乗っていた。
 第二次世界大戦が終わった直後ということになっていて、隣にはナチスに10年捕らえられていて無事帰還したばかりの男性が乗っていた。
 私は「朝倉涼子」(涼宮ハルヒシリーズのキャラで、長門有希とは別の宇宙人製有機アンドロイド)になっていた。男性とはなじみゆえ嬉しいはずだったが、なぜか二人の間はギクシャクとしていて、私はなるべく彼の方を見ないようにしていた。
 この辺で目が覚めたが、その前のエピソードが思い出せる。かつて私が勤めていた高知大学でこの男性のサークルが映画を作っているのだった。
 このエピソードの一部かもしれないが、高知駅近くで、列車が通過するのをやや高い処から見ている場面が思い出される。列車には、映画製作活動に関係のある男たちが乗っていて、私はこの活動から疎外されているという感覚があったような。その時はまだ「朝倉涼子」には成っていなくて、普通に自分だったような。
■二日前に読んだ『春の夢』(ポーの一族新作、萩尾望都)の舞台設定に、最近頭を占めているハルヒシリーズのキャラとして登場した夢だった。
 それにしても、長門でもキョンでもなく、そもそもSOS団でもない朝倉涼子とは意外すぎた。
 朝倉涼子については、8つ前の記事《フッサール心理学(50)》にこう書いただけにーー 
「朝倉涼子が最初から「明るくて社交的」に設定されることが可能だったのは、誰か実在の地球人の娘の性格をそっくりコピーして来たからでしょう。ということは、彼女には真の人格は不在であって、その喜怒哀楽も擬態に過ぎないことになります。
 その証拠に、第1巻『涼宮ハルヒの憂鬱』で、キョンの命を狙って長門に阻止され砂となって消えた筈が、第9巻『‥‥の分裂』では再登場しています。つまり、コピー人格だから真の意味の死がなく、いくらでも再生できるのです。
 これに対し長門は、古泉君がどこかの巻でキョンに推測を述べているように、地球に複数送り込まれているという情報統合思念体の人型端末の中では、特別な存在なのです。
 つまり、ロボットのようなコミュ障状態から始めて、キョンら仲間たちとの交流を通じて感情を獲得し、しだいに成熟した人格を形成してゆくという、生きた実験室が長門有希なのです。」
 
 夢世界での変身対象は、必ずしも好意や共感の対象でなくても良いらしい。そもそも、私が夢の現象学研究を始めたきっかけでもある「元文化庁長官になる夢」からしてそうだった(渡辺、2016、pp.142-143)。むしろ、変身に好意や共感などのどんな動機も見つからないが故に、夢の意味の解釈を断念し、夢世界の原理の探求へと向かったのだと、いまさらながら思い合わせられる。
 それにしても、高知大学で映画製作のサークルをやっていて、次の場面ではサークルの仲間と共に列車に乗っていて、最後の場面では第二次大戦終結直後にナチス・ドイツから解放されたことになった男とは誰か。映画製作は、ハルヒシリーズでも秋の学園祭への出し物としてSOS団をあげてやっていた。けれども、もし、キョンならば隣席には長門がふさわしいはずだ。嬉しいはずなのに彼の方を見ないようにしているという設定も社交性機能を欠いた長門らしい。
 それなのに、いったいなぜ、コピー人格のはずの朝倉涼子なのか。
●●●【参考文献】『夢の現象学・入門』(渡辺恒夫著、講談社新書メチエ、2016)●●●

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