« フッサール心理学(42):ジュリアン・グリーン作『ヴァルーナ』は自我体験と輪廻転生観の関連を示唆するの巻 | トップページ | フッサール心理学(43):最終講義を「分生社会」の構想で締めくくるの巻 »

2017年1月23日 (月)

夢の現象学(115):哲学者大森荘蔵に夢の中で会えて感激の巻

■2017年1月23日(月)夢を見た。雑誌を読んでいた。「ダヴィンチ」みたいなヴィジュアル系雑誌だったような。

 哲学者大森荘蔵の文章があった。こんな雑誌に書いているのが意外だった。
 そのうち、その大森荘蔵がやってきた。夕闇迫る街だった。M君も一緒だった。駅まで同行して話をした。
 「先生は読者に合せて書いていますか」といった質問をした。それから、独我論は誰にでも子どもの頃にあると思いますか、と質問しようと考えた。この質問の背景を成す私の独我論的体験調査研究のことは、読んでくれているだろうな、と思いながら(これまでの主要な著書はお送りしてあることになっていた)。
 そのうちに駅前まで来て、先生は足を速めたので、そこで別れた。振り返ってM君の姿を探すが、薄闇の路上に何人かそれらしい人影があるのみで、その中には見当たらない。
 そのうち、兄のことが思い出されてきた。遠方のマンションの一室に一人住まいで(これは事実とは違う)、一日中、雑誌かなんか見ながら過ごすのはやるせないだろうな、などお思いながら。
 そのうち、目が醒めた。
■連想される前日の出来事
 「ダヴィンチ」みたいな雑誌というのは、前の晩、帰宅途中に本屋に入り、ダヴィンチやそれと類似のヴィジュアル系雑誌の置かれた棚を眺めたからだろう。なぜダヴィンチが印象に残ったかというと、数年前、この雑誌の女性編集者と若い女性作家(LiLiさんだっけ)の取材を受けて、夢について話したことが、その折に甦ったからだろう。
 次に故・大森荘蔵は、これも前夜遅く、東大科哲のホームページを検索したからに違いない(大森荘蔵は40年前まで科哲の主任教授だった)。そのとき、M君の名も学生紹介の欄で見たことを覚えている。勿論、大森荘蔵は20年も前に亡くなっているので、そこに名はないのだが。
 大森荘蔵先生とは面識を得る機会がなく、30年以上前に、何かの学会で(日本心理学会か科学基礎論学会かはっきり覚えていないが)、シンポジウムを聞いていると、フロアから発言したのを見たのが、最初で最後の実物を見た機会だった。それに対してシンポジストの山本信が反論してちょっとした論争になっていたのを覚えている。
 だから、著書をお送りしてあるなどというのはフィクションで、多分、(著書をお送りして何度か葉書やメールを戴いている)木村敏さんとの合成人間になっているのではないかという気がする。
 それはともあれ、私は、大学一年の時に『科学時代の哲学』で、他人の心なるものが全く考えられないと力説してある章を読み、衝撃を受けたのだった。なぜなら、(よくあることだが)それまでこんなことを考えているのは自分一人、と思い込んでいたのだから。
 そんな因縁のある、個人的に最も尊敬している哲学者に、夢の中であれ会って言葉を交わしたのだから、目覚めてから嬉しさがこみ上げてきた。夜明け前の4時ごろだったが、一度スマホにキーワードを打ち込んだが、思い直して、最近では珍しく、直接ノートに書いたのだった。
 神保町の喫茶にて。午後2時。明治大学講義の(つまり我が人生における大学の講義の)最後の日。
+++【ブログの主の関連する新刊】『夢の現象学・入門』(渡辺恒夫著、講談社新書メチエ、2016年7月刊)+++

« フッサール心理学(42):ジュリアン・グリーン作『ヴァルーナ』は自我体験と輪廻転生観の関連を示唆するの巻 | トップページ | フッサール心理学(43):最終講義を「分生社会」の構想で締めくくるの巻 »

哲学」カテゴリの記事

心理学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/501358/64801588

この記事へのトラックバック一覧です: 夢の現象学(115):哲学者大森荘蔵に夢の中で会えて感激の巻:

« フッサール心理学(42):ジュリアン・グリーン作『ヴァルーナ』は自我体験と輪廻転生観の関連を示唆するの巻 | トップページ | フッサール心理学(43):最終講義を「分生社会」の構想で締めくくるの巻 »

電子ジャーナル:こころの科学とエピステモロジー

ブログの主の最新刊

最近の記事

無料ブログはココログ
2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

人文死生学研究会