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2016年10月31日 (月)

夢の現象学(109):夢が見知らぬ顔ばかりになる原因の巻

■10月31日 長い夢を見た。早朝に目覚めた直後にはほぼ全部憶えていたが、小一時間ほどベッドにいるうちに、例によって最後しか残らなくなってしまった。

 広い大学事務室の向かって左側の一隅にいた。事務の男性に、「いつもここにいたひと(女性)はいないのですか‥‥」といったことを話していた。

 (これが科研費の申請に用があっての話なのかは、すでにはっきりしなくなっているが)。そもそも、かつて担当だった女性が別の女性に替っていることを、なぜか私は知っていて、事務員にそう話していたのだった。「ちょうど何もない時期だから移動になりました」と、事務の男性は言うのだった。確かに、夢の中では2~3月の授業のない時期だから、普通なら私にも用のない部局なのだが、なぜかその時は用があったのだった‥‥。

 といったことを夢の中では理解していた。あとは思い出せない。

 こうして書き出してみても、さっぱり辻褄が合わない。科研費申請でついこのあいだ掛け合ったのは東邦大だが、事務室の配置は明治大だ。ちょうど一週間前の月曜日(24日)に、所用で講師控室の2階上にあるそこを訪れた時の状況と、構造が似ている。

 事務の男性が見知らぬ顔なのも、現実に応対した事務員が初めてみる顔だったことと合致している。また、そのカウンターの席には、この5年間で女性が二人続いていたことにも、夢の状況は符合する。

■ここで、夢が見知らぬ顔ばかりになる原因が分かってきた。

 現実に一週間前にあった明治の事務の男性が、本当に初めて見る顔だったかどうかは、自信がない。なぜなら私は、一度会ったくらいでは人の顔をなかなか覚えられないからだ。

 だから下手をすると、一日中外出していて、見知らぬ顔ばかりの中で過ごす破目になってしまう。

 ここに、私の夢の中が、見知らぬ人ばかりになってしまう原因があるのではないだろうか。夢のイメージの原材料は、ニールセンのダブルピーク説によると、前日の記憶か一週間前の記憶が多いという。一週間前、「認知科学」の講義のため明治に出講した。事務室で見知らぬ男性とやり取りをし、そして講義では、登録人数が200名近いので、どうしても見知らぬ顔ばかりになってしまう。

 科研費申請をめぐっての東邦大事務(複数の女性)との、電話やメールを通じてのやり取りが基本の「鋳型状況」としてあって、そこに、一週間前の明治での記憶が原料として放り込まれる。どこにも見知った顔が出てくる必然性はないのだから。

 そのうち、夢世界ばかりでなく、現実世界でも見知らぬ顔ばかりになる時が来るのだろうか。

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