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2013年1月27日 (日)

独我論の現象学(11):新著『フッサール心理学宣言』が2月下旬に刊行されるの巻

■『フッサール心理学宣言:他者の自明性がひび割れる時代に』(渡辺恒夫著、講談社)が、2月下旬に刊行される運びとなった。

 私としては、『人はなぜ夢を見るのか』(化学同人)いらいの、三年ぶりの新著となる。内容は、このブログの「独我論の現象学」で書いたことが出発点となっている。というより、そもそもこのブログで「独我論の現象学」を始めたことが、この本全体の構想へと発展した、といってよい。
 いずれ目次も紹介したいが、今夜は目の酷使ぎみなので、とりあえず、「あとがき」の最初の数行だけを、以下に引用しておきたい(振り仮名部分があるため行間が不揃いになってしまったが)。

■「あとがきーー他者の自明性がひび割れる時代に」

 フッサール心理学とは、現象学の創始者フッサールに学びつつ作られた、主観的体験を研究してその意味を解明するのに最も適した心理学である。ここで主観的体験とは、ありふれてはいても夢やデジャ・ヴュのように公共性がもとから欠けた

周縁的

マージナル

体験、神秘的体験や精神病理的体験のように日常性からかけ離れた例外的体験、

想像上

イマージナリー

友だち

コンパニオン

(他人には見えない自分だけの友だちが子どものころに遊びに来ていたという体験)のように、人に話すと笑われるだけなので黙って墓場に携えて行こうと決めていたような体験をいうのである。

それはまた、子どもが、大人の日常的世界に最終的に組みこまれるまえ、「自明性の扉が閉まる」寸前に、日常世界に走った亀裂を通してかいまみた自明性のかなたの世界への旅を、どこまでも果てしなく可能にしてくれる心理学である。この亀裂の体験を、本書では「私は私だ!」体験(自我体験)や、独我論的体験と名づけて、主要な材料にしているのである。(以下略)


++【お願い】ウェブサイトにも著作権があります。引用の際は「プロフィール」欄を参照して著者名を明記の上、このURLも必ず併記して下さい。++

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