夢の現象学(37):また飛ぶ夢を見て、そして、主我(James)、自明性(木村敏)、自我体験独我論的体験および夢、の現象学的比較に思い至るの巻
■久しぶりの夢日記:例によって空中歩行
1月28日。冬は夢日記を書くのがおっくうなので、2011年になってはじめての夢日記となった。
ラストの方しか憶えていないが、例のごとく、飛んでいるのだった。「例のごとく」とは、今までちょくちょく夢に出てきたように、早足で歩いているうちに、足が地面から離れるという、飛ぶというより空中歩行、空中走行なのである。この空中歩行で、超能力に詳しい某氏のところまで行った。奥さんもいた(奥さんにはあったことがないので、出てきたのは架空存在)。当然のように、超能力の話題になった。「ボクにも、超能力があるんですよ、ホラ」と、空中走行してみせた。
そこで目が覚めた。
空中歩行ができる夢は、くりかえしくりかえしーーたぶん月に1度ーー見ている。それだから、夢の中で空中歩行するたびに、過去の同様な夢との連続性が暗々裏に意識されて、「ああ、また」とか、「ああ、やっぱり」とか、思ってしまう。これって、夢と夢同士の間で、連続性が成立して、現実世界とは異なる世界を構成しているということではないのだろうか。
それにしても、別に飛びたい願望があるわけではないのに、なぜ夢の中では飛んでしまうのだろうか。
■Jamesの主我・木村敏の自明性・自我体験独我論的体験・夢・明晰夢(インセプション)の現象学的比較研究へ
水本正晴さんの発案で、三浦俊彦氏らと、映画「インセプション」の研究をやることになりそうだ。夢日記を書いているうちに、アイデアが思い浮かんだ。
主我 自明性 <体験> 夢 明晰夢
主体性 ? ? ? 同等
個別性---個別性 破れ/確立 破れ ?
連続性---同一性 破れ/確立 破れ ?
反省性----? 昂進 ↓ 同等
客我 類的自己 破れ 破れ ?
世界の単一性 破れ 破れ 破れ
?はこれから埋めていかねばならない箇所。
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『人はなぜ夢を見るのかー夢科学四千年の問いと答え』(渡辺恒夫著、京都:化学同人、2010)
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